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デジタルミュージアム関連ニュース:2026年1月

1. システム・技術動向

京都大学、デジタルアーカイブシステムの全面刷新を発表(1月15日)

京都大学総合博物館は、同大学の研究資源アーカイブシステムを2026年4月にリニューアルすると発表しました。現行システムは3月に停止されます。新システムでは機能を分離し、研究資源化事業の成果である「資料目録情報の検索サービス」と「デジタルデータ閲覧視聴サービス」の2つの独立したサービスとして提供される予定です。これにより、メタデータ管理と大容量コンテンツ配信のそれぞれに最適な技術適用が可能となり、持続可能なアーカイブ運用のモデルケースとなります。


国立国会図書館、AI時代の知識基盤構築に向けた提言を公表(1月9日)

国立国会図書館(NDL)は、科学技術情報整備審議会からの提言「第六期国立国会図書館科学技術情報整備基本計画策定に向けて」を公表しました。本提言では、生成AIの普及やオープンサイエンスの進展に伴う環境変化を踏まえ、NDLが「機械可読な知識基盤」をいかに確立するかが焦点となっています。今後5年間の戦略として、AI学習用データセットとしての提供機能強化や、研究データを含む学術情報のハブ機能強化が盛り込まれており、2026年度からの基本計画に反映されます。


国立国会図書館WARP、ウェブサービスをリニューアル(12月25日)

国立国会図書館は、インターネット資料収集保存事業(WARP)のウェブサービスをリニューアルしました。今回の刷新では、デザインの変更に加え、詳細検索機能のトップページへの統合や、検索精度の向上が図られました。また、収集したウェブサイトの表示画面に、保存日ごとの変遷を追いやすくする機能などが追加されています。消滅しやすいウェブ情報を安定的かつ利便性高く提供するためのインフラ整備として、ユーザビリティが大きく改善されました。



2. 行政・教育・社会動向

デジタルアーカイブ学会、分野横断メタデータに関するシンポジウムを開催へ(1月20日開催)

デジタルアーカイブ学会人材養成・活用検討委員会は、シンポジウム「メタデータを通して各分野のデジタルアーカイブを考えてみる」を開催します。考古学、自然史、アニメ、ゲーム、教育など、異なる分野の専門家が登壇し、それぞれの分野特有のメタデータ記述の課題を共有します。ジャパンサーチ等での分野横断的検索が進む中で、各領域の「記述の文化」を尊重しつつ、いかに相互運用性を高めるかという実務的な議論が行われます。


国立大学図書館協会、新ビジョンに向けたシンポジウム資料を公開(1月13日)

国立大学図書館協会は、2025年12月に開催したシンポジウム「『新世代の大学知』創出の場としての大学図書館に向けて」の動画および資料を公開しました。次期ビジョン(2026年以降)の策定に向け、大学図書館が単なる資料提供の場を超え、研究データの管理・公開(RDM)や、知の共創を促すプラットフォームへと転換するための具体的な戦略と事例が共有されています。



3. デジタルアーカイブ公開・活用事例

渋谷の都市空間をアーカイブ、「DIG SHIBUYA 2026」詳細発表(1月16日)

デジタルガレージと渋谷区などは、2026年2月に開催する「DIG SHIBUYA 2026」の詳細を発表しました。本イベントでは「都市のアーカイブ」がテーマの一つとなっており、渋谷区内のデジタルサイネージ50面以上をジャックしてアート作品を展示・記録します。また、ドローンを用いたショー「Earthshot」も展開。都市の瞬間的な表情や文脈をデジタル技術で記録し、商業広告の枠を超えた「文化的資産」として都市空間そのものをアーカイブ化する試みです。


横浜市大倉山記念館、ドローン活用による3Dデジタルアーカイブを開始(1月13日)

株式会社エー・エス・ディなどは、横浜市指定有形文化財「横浜市大倉山記念館」のデジタルアーカイブ化プロジェクトを発表しました。1月19日より、ドローンや3Dスキャン技術を用いて、築90年を超える歴史的建造物の形状をミリ単位でデジタルデータ化します。これにより、建物の維持管理や修復シミュレーションへの活用が可能となるほか、普段は見られない視点からの鑑賞コンテンツとしての利用も期待されます。


東博とTOPPAN、VR作品『洛中洛外図屛風 舟木本』のファイナル上演を開始(1月1日)

東京国立博物館とTOPPANは、TNM & TOPPAN ミュージアムシアターにおいて、VR作品『洛中洛外図屛風 舟木本』の上演を開始しました(3月29日まで)。本作品は、岩佐又兵衛筆の国宝を対象に、約400年前の京の都の賑わいを3000億画素を超える超高精細データで再現したものです。2,500人以上の人物の表情や衣装を大画面で詳細に鑑賞できる本作は、今回がシアターでの最終上演となります。


江戸東京博物館、休館中もメタバース「Virtual Edo-Tokyo」で宝探しを展開(12月18日開始)

東京都と江戸東京博物館は、メタバースプラットフォーム「cluster」上の「Virtual Edo-Tokyo」をアップデートし、期間限定の宝探しゲームを展開しています(2026年1月18日まで)。同館は大規模改修のため休館中ですが、2026年春のリニューアルオープンに向け、仮想空間でのエンゲージメント維持を図っています。ゲームクリア特典としてアバター用アイテムを配布するなど、デジタルネイティブ層への訴求を強化した博物館DXの事例です。 https://www.atpress.ne.jp/news/7544833

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